ビタミンC誘導体の選び方!年代問わず男性も美容・スキンケアに取り入れたいビタミンC。種類による違いやおすすめアイテムを30代男性がまとめてみた。

ビタミンC誘導体、どう選ぶ? 美容・健康

今やスキンケアにはマスト成分となったビタミンC。
僕も30代になって積極的に取り入れるようになった成分です。
でもアイテムも多くてどれを選べばよいか分からないし、誘導体って何?って方も多いのでは。
調べてみても難しいことが書いてあって分かりにくいですよね。
この記事ではそんなビタミンC誘導体の違いを僕なりにまとめてみました。
僕が使ってみて良かったと思うアイテムもご紹介するので是非参考に。

ビタミンCの効果

ビタミンCが良いのは何となく分かるけど、何故こんなに人気なのでしょうか。
それはその幅広い効能によります。

  • 美白ケア
    メラニン色素の発生を抑え、出来てしまったメラニン色素を薄くする
  • くすみケア
    血行を促進し、新陳代謝を整える
  • シワ・たるみ改善
    コラーゲン生成を助け、シワやたるみを改善する
  • エイジングケア
    活性酸素除去作用により皮膚の炎症を抑え、老化を遅らせる
  • ニキビ・毛穴改善
    過剰な皮脂を抑制してニキビを予防、毛穴を目立たなくする

ざっとまとめるとこんな感じなのですが、とてもお利口さんな成分ですよね。
特に僕のような30代で脂が気になる男性は「皮脂抑制」のために絶対取り入れるべき成分の一つです。

ビタミンC「誘導体」って何?

ビタミンCが肌に良いという事は分かりました。
でも誘導体って何でしょうか。
実はビタミンC、そのままでは不安定で壊れやすく、肌にも浸透しにくい成分。
化粧品にそのまま配合するのは難しいため、安定性と浸透性を高める必要があります。
そこで生まれたのが「ビタミンC誘導体」。
ビタミンCに様々な物質を結合させることで、安定性と浸透性を高めたものの総称です。
ビタミンC誘導体が肌に浸透すると、そこで結合が離れ(酵素反応といいます)、ビタミンCとして働き始めます。

ビタミンC誘導体の種類と特徴

ビタミンCは基本的に水溶性(水に溶ける性質)の物質ですが、 誘導体という形にすることで「水溶性」「脂溶性」油と水両方に溶けやすい「両親媒性」と性質が変化します。
注意が必要なのは、種類によってビタミンCの効果がほとんど期待できない物があるということ。
ビタミンC誘導体のスキンケアを選ぶときに大切なのは、その種類と濃度です。
効果が期待できる物のうち、今回ご紹介するのは以下の5種類。
これを覚えておけば選ぶのも楽になるはずです。

  • VCエチル(3-0-エチルアスコルビン酸)
  • APS(アスコルビルリン酸Na)
  • AA2G(アスコルビルグルコシド)
  • APPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)
  • VCIP(テトラヘキシルデカン酸アスコルビル)
名称安定性即効性持続性性質医薬部外品
有効成分
化粧品成分名の例
(医薬部外品表示名の例)
ビタミンC
含有量
VCエチル★★★★★★★★★水溶性承認3-0-エチルアスコルビン酸
(3-O-エチルアスコルビン酸)
86%
APS★★☆★★☆★★☆水溶性承認アスコルビルリン酸Na
(リン酸L-アスコルビルナトリウム)
55%
AA2G★★★★☆☆★★★水溶性承認アスコルビルグルコシド
(L-アスコルビン酸2-グルコシド)
52%
APPS★☆☆★★☆★★☆両親媒性-パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na
(-)
31%
VCIP★★★★☆☆★★★油溶性承認テトラヘキシルデカン酸アスコルビル
(テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビル)
16%

医薬部外品・高濃度化粧品を狙え!

ビタミンC配合の化粧品は山ほど出回っています。
その中で狙うべきは「医薬部外品(薬用)」もしくは「高濃度と謳っている」商品です。
今回紹介するビタミンC誘導体は、(APPS以外)全て医薬部外品としての効能が認められています。
ビタミンC誘導体は、ある一定の濃度以上配合されていないと、効果を期待できません。
医薬部外品として認められる=効果を期待できる濃度が配合されている証、という目安にもなります。
裏面の表示を確認して選んでみましょう。

刺激に注意!

ビタミンC誘導体は、乾燥肌や敏感肌の方が使うと刺激を感じることがあるようです。
ちなみに僕は、刺激を感じることはあまりありませんでした。
誘導体の種類によって刺激性は様々。
心配だけどトライしたい!という方は、後半で紹介するAA2GやAPPS、VCIPが候補になってくるでしょう。
また、皮脂抑制作用によって普段より乾燥を感じる場合も。
プラスで保湿系のアイテムを取り入れると、ビタミンCもより気軽に使えると思います。

ではここから、各誘導体の特徴とおすすめアイテムをご紹介します。

VCエチル

個人的に一番使いたいビタミンC誘導体です。
化粧品・医薬部外品ともに、配合される場合は「3-0-エチルアスコルビン酸」などと表記されます。

VCエチルの特徴

  • 水溶性
  • 安定性が高い
  • 酵素反応を必要とせず、誘導体の形のまま効果を発揮する
    塗った直後からビタミンCの効果を得られる
  • 肌に塗布後、72時間かかてじっくりビタミンCに変換
    ビタミンCの効果が持続する
  • 他の誘導体に比べ、圧倒的に角層への浸透性に優れている
  • 比較的安めのアイテムが豊富

VCエチルは「即効性」と「持続性」の両方が期待できるビタミンC誘導体です。
毎日のスキンケアに取り入れると、常にビタミンCが肌にある状態を保てますね。
ただし、やや刺激感があるため、敏感肌や刺激に弱い方は注意が必要。

VCエチル配合のおすすめアイテム

ビタミンC誘導体だけでなくピュアビタミンCもロート製薬独自の処方で配合されています。
抗炎症成分も配合されているので、髭剃りをする男性や、効果を早く実感したい方におススメ。
しっとりタイプは結構べたつく感じがするかも。男性は普通タイプでも十分かと。


VCエチルと甘草エキスでニキビを防ぎ、抗炎症成分のグリチルリチン酸2K、保湿成分のヒアルロン酸・リピジュア・天然保湿因子配合と、ニキビ予防をしつつが健康な肌の土台を作ってくれます。
サッパリと使いやすく、脂性肌の方におススメ。乾燥が気になる方は保湿アイテムをプラスしてください。


VCエチルとトラネキサム酸、セラミド、12種類のアミノ酸、カミツレエキスが配合されています。
保湿やエイジングケアも大事にしつつ「今あるシミ」「これから出来るシミ」両方にアプローチできる美白化粧水です。
女性なら肝斑が気になる方にもおススメ。

APS

こちらもおススメのビタミンC誘導体です。
化粧品に配合されるときは「アスコルビルリン酸Na」、医薬部外品に配合されるときは「リン酸L-アスコルビルナトリウム」等と表記されます。

APSの特徴

  • 水溶性
  • 皮膚への吸収が素早い
  • 角層に浸透後すぐビタミンCに変換され、効果を発揮
    →即効性がある(VCエチルよりは緩やか)
  • 5%濃度でニキビの予防効果や改善効果が報告されている
  • 皮脂抑制効果も高い

APSは、脂性肌に悩む方にぜひおすすめしたい誘導体です。
VCエチルとともに化粧品へ多く汎用されているので、比較的手に取りやすいアイテムが多いです。
ただし、高濃度配合の化粧品を使うと、皮脂抑制効果によって乾燥や刺激を感じる場合も。
保湿を意識したアイテムをプラスするとより効果を実感できると思います。

APS配合のおすすめアイテム

APSを6%配合することでシミ・ソバカスを防ぎつつ、ニキビや毛穴への効果もバッチリ。
効果を最大限に出すため、厳選された植物エキスをバランス良く配合。
抗炎症成分も有効成分として配合されています。知る人ぞ知る薬用の美白化粧水です。


ビタミンC誘導体、抗炎症成分に加え、保湿成分もたっぷり配合。
なのにベタつかないので、男性にも是非お勧めしたい化粧水です。
水みたいな感覚で使えるので、スキンケア初心者にも。

AA2G

プチプラ系のアイテムで良く見かけるビタミンC誘導体です。
化粧品に配合されるときは「アスコルビルグルコシド」、医薬部外品に配合されるときは「L-アスコルビン酸2-グルコシド」等と表記されます。

AA2Gの特徴

  • 安定性が非常に高い
  • ビタミンCへの変換が非常に穏やかで持続性がある
  • 刺激性が少ない
  • 他の誘導体と比べると効果は低い

安定型ビタミンCや持続性ビタミンCと呼ばれることも。
刺激性も少なく、敏感肌や刺激に弱い方もトライしやすいビタミンCです。
過去にビタミンCの刺激で断念した方は、この誘導体で再トライしてみては。
過度な期待はせず、気長に使いたい誘導体です。

AA2G配合のおすすめアイテム

美白効果のあるアルブチンとビタミンC誘導体を一緒に配合したダブルの化粧水。
手に取りやすい価格帯で、どこでも手に入る気軽さもありますね。
べたつきが苦手な方は、青いパッケージの「美白化粧水 VC」を選ぶと良いかも。


商品の広告から中年以降向けと思われがちですが、内容的には年代問わず使えます。
トロっとしたローションがすっと肌に馴染むので使い心地も良し。
オールインワンとして使っても良いですが、乾燥する時期は保湿アイテムをプラスしたいですね。

APPS

「進化型ビタミンC」「新型ビタミンC」と言われることもある誘導体です。
化粧品に配合されるときは「パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na」等と表記されます。
アプレシエと呼ばれることも。

APPSの特徴

  • 水にも油にも溶けてくれる誘導体(両親媒性)
  • 肌への浸透性もバッチリ
  • 真皮(角層よりさらに奥)まで浸透してくれる
    即効性だけでなく、持続性も期待できる
    シワやシミに対する効果が他の誘導体より期待できる
  • 他の誘導体と比べて安定性がやや低め

水だけでなく油にも馴染みやすくすることで皮膚浸透性が高まっています。
他の誘導体より酸化しやすい弱点がありますが、安定性を高める技術を搭載している製品もあるので、そのあたりも選ぶ基準にしてみては。
現時点ではまだ医薬部外品としての承認は降りていませんが、今後大注目の誘導体です。

APPS配合のおすすめアイテム

ドクターメディオンはVCシリーズでAPPS配合のスキンケアラインを販売しています。成分表的にAPPSが一番高濃度かな?と思われるのがVCエッセンスプラス(美容液)です。
APPSの弱点を「三相乳化」技術を採用することで改善。長期保存を可能にしているそう。
その他にも油溶性ビタミンC誘導体や、ビタミンE誘導体、セラミド、アミノ酸など、肌に必要な成分を厳選して配合されています。
化粧水~クリームまでシリーズで使ってもベタつく感じはあまりなく、香りも爽やかなので男性にもおススメ。


少しとろみのあるテクスチャーですが、肌に馴染ませるとベタつく感じはそんなになく、好印象な化粧水です。
APPSに加え、シワ予防・美白成分として大注目のナイアシンアミド、セラミド、ヒアルロン酸、アミノ酸、その他保湿成分がバランスよく配合されています。
そこまで乾燥が気にならない男性だったらこれ一本で済ませても良さそう。


すでにお気に入りのスキンケアがそろっている方は、プラス1アイテムで取り入れられるシンプル処方の美容液。
高濃度APPSに加え、ビタミンE誘導体、話題の美容成分フラーレンを配合しています。
少しとろみのあるテクスチャーですが、すっと馴染んでくれるので使いやすいですよ。

VCIP

敏感肌や乾燥肌の人でも使いやすい油溶性のビタミンC誘導体。
化粧品に配合されるときは「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 」、医薬部外品に配合されるときは「テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビル」等と表記されます。

VCIPの特徴

  • 油溶性
  • 肌との馴染みが抜群
  • 真皮層(肌の奥)までじんわり浸透し、持続的に効果を発揮
  • 刺激性や乾燥性が少ない
  • 毛穴に対する効果が高い
    ニキビの色素沈着や炎症を抑える効果が期待できる

濃度100%の商品がよく売られています。質感は美容オイルそのものという感じ。
量を多く塗りすぎると分解された遊離脂肪酸が原因で逆にニキビが悪化する可能性も考えられます。
初めての方は様子を見ながら使ってみては。
ちなみに僕は夜だけ、肌と相談しながら仕上げの乳液にVCIPを2滴混ぜ、顔全体になじませています。

VCIP配合のおすすめアイテム

上記どちらとも医薬部外品の域を飛び越えて、100%テトラヘキシルデカン酸アスコルビルしか入ってないアイテムです。コスパで選んで大丈夫。
普段使ってるアイテムに数滴プラスするだけ。使う量も好みや気分で調節できます。
安定性も高く、比較的長期的に使えるので持っておくと便利です。

まとめ

いかがでしょうか?
今大人気、というより定番の美容成分になったビタミンC。
ビタミンCは年齢性別問わず、老若男女取り入れるべき成分です。
誘導体も様々ありますので、自分の肌と相談しながらお気に入りのアイテムを探してみましょう。

参考文献

成分の効果・効能に関して。
以下の文献・サイトと、ご紹介した各商品の公式サイトを参考にまとめました。

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